最近、よくニュースなどでよく耳にするようになった、ミャンマーという国について何回かに分けて紹介したいと思います。
ミャンマーは、東南アジアのインドシナ半島西部に位置する共和制国家です。
日本では、ビルマという名前の方が馴染みがあるかもしれません。
というのは、第二次世界大戦の際、日本が統治するビルマにおいて戦況が不利になる中、多くの日本兵が亡くなったり、捕虜になったりしました。
その中に、水島という青年がいました。彼は道中で目にする多くの日本兵の死体を見るうちに、日本へ帰国せず、ビルマで僧侶になり、同胞の霊を弔う道を選択するのです。
「水島、一緒に日本へ帰ろう!」のセリフで有名な『ビルマの竪琴』は、現在のミャンマーを舞台とした物語です。
また、数度の自宅軟禁や、ノーベル平和賞の受賞などで有名なアウンサンスーチー女史について思い浮かべる方もいらっしゃるでしょう。
ちなみに、ミャンマーでは姓というものがありません。したがって、彼女の名はアウンサンさんでもスーチーさんでもなく、アウンサンスーチーさんが正しい名前になります。
ミャンマーの人口は5,000万人程ですが、100を超える民族で構成させる多民族国家です。
その中でも、6割ほどがビルマ民族で、公用語もビルマ語になります。
日本語ではBurmaを”ビルマ”と発音しますが、現地の人は”バーマ”や”バマー”といった風に発音します。
ミャンマー人の多くはとても敬虔な仏教徒です。基礎教育の部分から、仏教が大きくかかわってきます。
というのは、学校制度が発達していない地方でも、僧院がその役割を担っているからです。
ミャンマーの伝統的な教育の起源は、11世紀のアノーヤター王時代の僧院教育に遡ります。今日の僧院学校では特権階級の子息から、正式な教育を受けられない子どもや、孤児たちまでにも基礎教育を施しています。
彼らにとって出家して僧籍に入ることは特別に珍しいことではなく、大人になるまでに2~3回は僧としての修行を経験するのが普通だそうです。
また、ミャンマーの各地に多くのお寺(パゴダ)があり、彼らは行く先々でパゴダにお参りします。
パゴダの敷地内は裸足にならなければいけませんので、ミャンマー人たちはいつも裸足で草履といういで立ちです。靴を履いている人を見かけることはほとんどありません。
ミャンマーで一番有名なパゴダは、ヤンゴンにあるシュエダゴン・パゴダ(ダゴンの黄金の寺の意)で、一日中参拝者でにぎわっています。特に夜はライトアップによって、文字通りパゴダ全体が黄金に輝いています。
ストゥーパの頂上には76カラットのダイヤモンドが埋め込まれています。
ここでは、生まれた曜日(八曜日=水曜日は午前と午後を分ける)の祭壇に花を供え、水をかけてお祈りします。
供える花はほとんどがジャスミンで、パゴダのどこにいてもジャスミンの良い香りがします。
ミャンマーを訪れる際には、自分の生まれた曜日を調べてから旅立たれることをお勧めします。
今回は、ここまで・・・。(髙)